3/31(金)に、J1の柏レイソルvs浦和レッズが三協フロンテア柏スタジアム(日立台)で行われる。2023シーズン初めての金Jとなる。ここでは対戦相手の、浦和レッズについて分析する。
移籍動向
リカルド・ロドリゲス監督からスコルジャ新監督に変更し、さらなる改革を進めるACLファイナリスト。だがオフは動きが少なく、ほとんどの加入選手がレンタル復帰となっている。興梠や荻原は一定の出場時間を得たため、即戦力として計算が立つ。また直近にはホセ・カンテを獲得し、FWに厚みを持たせた。
一方で放出した選手はレギュラークラスが多い。江坂や松尾、ユンカーといった主軸がチームを離れた。酒井宏樹がキャプテンに就任した今シーズン、タイトル獲得への準備には、多少なりとも不安要素があると思われる。
直近の試合
ルヴァンカップでは清水エスパルスと対戦し、1-1で引き分けた。1週間の空きがあったため、大胆なターンオーバーはせず主力を起用した。
4-2-3-1を主軸にしているチームは、開幕2連敗を喫したものの以降は負けなしと調子を上げている。この試合も、シュート数とポゼッション率で圧倒した。前監督で築きあげたポゼッションスタイルに、更なる磨きがかかっている。
またこの試合ではFWリンセンに移籍後初ゴールが生まれた。2022シーズンけがに苦しんだストライカーは、常に相手DFの嫌がるプレーをしてくる。しかし後半に中盤でのつなぎが奪われ、同点弾を浴びた。その後もバタバタした時間帯が続き、あわや逆転されるシーンもあった。相手のハイプレスにはまってしまうことは、チームとしての課題だろう。
酒井宏樹に怖さを感じさせられるか
かつて柏レイソルで飛躍を遂げ、J1優勝の立役者にもなった酒井宏樹。今回の対戦は、酒井にとって移籍後初の日立台凱旋である。
DAZNの番組、内田篤人のフットボールタイムに出演した際はそのことについてこう語った。
「前はブーイングされたくなかったのですけど、今ではブーイングされてみたいですね。」
ネイマールやエンバペといった最強クラスのウイングと対峙し、日本を代表する右SBには、柏レイソルサポーターからブーイングされること間違いなしだ。しかしその意味は「柏から世界へ」を体現した男への、愛情や感謝の意味も込められているはずだ。
酒井にとって家であるはずの日立台が、恐怖のスタジアムと化したとき。それは今の柏レイソルが浦和レッズを上回り、勝利を手にしたときであろう。