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会見で指摘されたサッカー日本代表の課題と解決策

5/25(木)に、6月のキリンチャレンジカップに挑むサッカー日本代表メンバーが発表された。その中で興味深い話が出たので、ここではそのことについて深堀していきたい。

 

招集メンバー

今回発表されたメンバーはこちら。

サッカー日本代表公式Twitter

 

メンバーの入れ替えが多少あった。前回の初招集組は外れ、新しいメンバーを3名選出。DFの人数を減らし、攻撃の枚数を増やしている。ヨーロッパで明確な結果を残したプレイヤーを選出し、ファンもそれなりに納得している。

 

 

復帰組

・GK 中村航輔

ポルトガルで復活を遂げた、レイソル育ちの選手。ポルティモネンセでは移籍後しばらくは難しい時期を過ごしたが、今シーズンは圧巻のパフォーマンスを見せている。

 

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・谷口彰吾

カタールへt移籍したベテランCBは、第二次政権で今回初招集となった。

 

川辺駿

スイスで飛躍を遂げたセントラルMF。2022-23シーズンは9得点6アシストの活躍を見せ、代表復帰を果たした。所属元はプレミアリーグのウルブズであるため、来シーズンからは3人目の日本人プレミアリーガーとなる。

 

・旗手怜央

カタールワールドカップメンバーから外れた万能型MF。その後セルティックでは見事な活躍ぶりを見せ、森保監督の目を再び向けさせた。

 

・古橋亨梧

旗手と同じく落選したFW。それでもシーズン25得点の大爆発を見せ、リーグの年間最優秀選手に選ばれた。

 

初招集

3名のJリーガーが今回初招集となった。

・森下龍矢(名古屋グランパス)

左右のサイドバックウイングバックを担う、運動量が持ち味のプレイヤー。グランパスでは現在左のウイングバックで主力を務めている。スプリント回数と走行距離は、Jリーグでもトップクラスである。

 

・川﨑颯太(京都サンガFC)

苦しむサンガの21歳のキャプテンである。相手の芽を摘む危機察知能力に優れたボランチヴァンフォーレ甲府ジュニアユースからサンガユースへ移り、トップチームに昇格。サンガでは主にアンカーを務める。U-22日本代表では常連で、A代表に今回初めて声がかかった。

 

・川村拓夢(サンフレッチェ広島)

2022シーズンにブレイクを果たした左利きのMF。ウイングバックボランチ、シャドーなど幅広いポジションを器用にこなすポリバレント。また左足のキックは精度が高く、昨年は自陣からの超ロングシュートも決めて見せた。切り替え局面でゴール前まで駆け上がれる運動量も特徴だ。

 

記者から出た指摘

質疑応答の場面で、以下の内容の質問が出た。

 

「現在U-20ワールドカップが行われているが、そのメンバーで日本のA代表に選ばれた経験を持つプレイヤーがいない。しかし世界ではそういった選手が何人もいる。この原因や理由などについてどう考えている?」

 

この質問に対する回答は、以下の通り。

森保監督「そこは日本が世界で勝っていくために変わっていかなければいけないこと、変えていかなければいけないことが出ている質問だったと思う。前回のカタールW杯では東京五輪世代の選手がスライドしてカタールW杯に行ったが、近々の五輪からW杯に出た人数は過去最多だった。そこは1チーム2カテゴリの結果だと思っている。そうすれば次のW杯に向けても心身ともに充実した状態で出られる年代を継続して見ていけると思う。これは田嶋(幸三)会長であったり、その構想を練っておられた当時の西野(朗)技術委員長の構想がうまくいったと思う。私自身はもうひとサイクル速めたい。若い選手が世界の舞台で、それもアンダー世代ではなくW杯の舞台で戦ってくれる選手たちにサイクルを変えていかないといけないと思っている。そのためには育成の部分。日本のサッカーが急速に発展していて、そこは素晴らしい部分だが、世界で勝っていくためにはまだまだやらないといけない。日本サッカーの変革が必要だということを今日のコロンビア戦などで感じたし、それは強化の仕方の差が出ているのかなと思っている。カタールW杯でラージグループを作っている際、U-20の選手があまり入ってこなかった。もちろんスカウティングはしているが、もっと候補として入ってきていいのかなというのは感じていたので、いまここで結論を出せるわけではないが、日本が世界で入っていくためにはもうひとサイクル早くということと、若手の育成と世界のトップトップの中での経験値を上げるということはやっていかないといけないと思っている」

 

山本昌邦ナショナルチームダイレクター「日本サッカーが2050年にロードマップにあるようにチャンピオンになるために重要なご指摘だと思う。正解がない中で、どのようにそういう方向に向かっていくか、各カテゴリ連携してやっていくことが重要だと思う。今日のコロンビアは1年前もモーリスレベロトーナメントでも戦って、ぎりぎりで1点差で負けた。ただ彼らは逆転するチャンスがあるし、反発力に期待している。2050年から逆算すると2030年にベスト4、ワンサイクル早く若い選手をどう育てていくかを真剣に模索したい。今回の川崎の例もそうだが、森保監督も代表スタッフも連携が取れているし、そこをできるだけ早めるのも僕の仕事。そこが日本サッカーが頂点に立つために重要だと思っている。チャレンジしていきたい」

 

ゲキサカ

日本代表キリンチャレンジ杯メンバー発表 森保一監督会見要旨 | ゲキサカ

 

例えばドイツのムシアラ、イングランドのベリンガム、そして世界最高のストライカーであるエンバペやハーランド。こういった10代から頭角を現し、若くしてチームの中心となっている選手が、日本にはほとんどいない。

 

21歳の久保建英が彼らの域に入ろうとはしているが、こういった選手が日本でもどんどん出てこなければワールドカップで優勝などできない、という危機感の表れだ。

 

解決法になりえる事例

若い選手の育成という面では、近年新しい方法が行われており、それらが答えになるかもしれない。いくつか事例を紹介する。

青森山田の中高連携

高校サッカー強豪常連の青森山田。高校だけでなく中学でも全国屈指の実力である。その青森山田は、中高の連携による育成方法を確立している。それは超飛び級である。

 

例えば中学3年生が、高校3年生と混じって練習や試合をする。各カテゴリーで飛びぬけている選手は、積極的に上のカテゴリー(学年)に上げる。柴崎や松木はこの制度で早い段階から高校生のスピードやフィジカルを経験した。それが日本を代表するプレイヤーへと成長するきっかけとなった。

 

風間八宏氏のスぺトレ

川崎フロンターレ名古屋グランパスで監督を務めた、風間氏が考案する取り組み「スぺトレ」。技術の高い様々な年代の選手が入り交ざって練習することで、若い選手の成長を促進している。

 

現在セレッソ大阪でスポーツクラブ技術委員長を担っており、アカデミーの育成をけん引している。北野に代表されるような、止める蹴るの動作が早くスピード豊かな攻撃的な選手は、ここからどんどん輩出されるだろう。

 

海外クラブとの提携

Jリーグクラブと海外の強豪クラブが提携することで、若い選手が海外のサッカーを早く知るきっかけを作っている。

 

例えば今年に徳島ヴォルティスは、久保が所属するレアル・ソシエダと育成業務提携を結んだ。そしてヴォルティスの選手がソシエダのユースチームに派遣されたことも発表している。早い段階で海外の水を知ることは、日本の底上げを図るうえで非常に重要だ。

 

ワールドカップ優勝は育成が鍵

2050年までのワールドカップ優勝を目標にするサッカー日本代表。世界との差は全体的に縮まっていることを、カタールワールドカップで証明した。

 

しかしトップオブトップの国とは依然として差が大きく、フランスのように次々と若く優秀な選手が出てくるとは言えない。だが上記のような取り組みが徐々に成果が出れば、決して遠い目標ではなくなる。

 

直近10年は久保、中井、松木らが代表を引っ張っていくはず。そこから更に怪物級の選手が出てこなければ、ワールドカップ優勝は夢物語で終わるだろう。