8/17(土)にJ1の湘南ベルマーレvs柏レイソルの試合が、レモンガススタジアム平塚で開催される。残留争いの渦中にある2チームの勝ち点差は1。レイソルは負ければ順位が入れ替わっってしまう、重要な一戦である。ここではレイソルが取るべき戦術を深堀りする。
絶好調のベルマーレ
夏場に入り対戦相手のベルマーレは非常に好調である。7月からの公式戦は5勝1分0敗と驚異的な戦績を残し、先日、山口智監督はJ1リーグ7月の月間優秀監督賞を受賞した。納得できるハイパフォーマンスである。
浦和レッズに劇的な逆転勝利を収めると、ジュビロ磐田に対しては5-0の大勝。直近では首位のFC町田ゼルビアを相手にウノゼロ勝利を挙げている。これでレイソルとの勝ち点差1にまで縮め、いよいよ逆転できる16位まで浮上してきた。
鍵となるのは中盤
システムは3-1-4-2
ハードワークを持ち味にするベルマーレのフォーメーションは、3-1-4-2がベースである。GKはソン・ボムグン。ビッグセーブで何度もピンチを救ってきた守護神である。3バックの中央にはキム・ミンテが入る。昨シーズン途中にチームに加わったが、今シーズンはスタメンに定着。圧倒的なフィジカルと経験値で防波堤となっている。
中盤の3枚は田中をアンカーに、茨田と池田をインサイドハーフで起用。特に田中はチームの中心的な存在で、豊富な運動量と確かな技術で牽引する。この男を止めなければ、レイソルは苦しむこととなる。なお茨田は言うまでもなく元レイソルのプレイヤーだが、前節ウイングバックを努めた吉田も、小金中から日体大柏高校へ進学したことから、柏にゆかりのあるプレイヤーだ。
FWにはルキアンと鈴木章斗がコンビを組む。エース大橋が抜けた穴を、ルキアンが埋めており鈴木も好調である。
ポジションチェンジと高い位置取り
戦術面でいうと、ハードワークに加えてボゼッションのスタイルを導入している。例えばウイングバックの選手は高い位置を取るだけでなく、状況によってはインサイドハーフの選手とポジションチェンジを行う。
またインサイドハーフの選手は、攻撃時にはFWのように相手のペナルティーエリア付近まで駆け上がり、前節は池田が見事な決勝弾を決めている。ときにはアンカーの田中も駆け上がってミドルシュートを放つ。
このように入れ替わりの激しいポジションチェンジと厚みのある攻撃に、相手チームは手を焼いていることは間違いない。
レイソルはどう戦うか
湘南ベルマーレの特徴を踏まえたうえで、レイソルがどのように戦うべきかを述べていきたい。
3バックにハイプレス
まず守備時はボールを保持している相手に対し、ハイプレスを仕掛けてリズムを崩したい。特に左サイドのサヴィオを高い位置に配置して、3バックに常にプレッシャーを掛けたい。またこのとき出口となるアンカーの田中には、戸嶋をマンツーマンで付かせてビルドアップの出口を封鎖したいところだ。
まずは裏へ放り込む
攻撃時はきれいにポゼッションで崩す策では、うまくいかないと考えるのであえてロングボールを多用したい。例えば3バックの背後のスペースに細谷やサヴィオを走らせて、垣田がゴール前に待ち構える構図を作る。相手DFを押し下げたところから、ポゼッションを開始するのは問題ない。ただ自陣で無理に繋ごうとすると、ベルマーレの餌食になってしまう可能性が高い。
キーマンは細谷
この試合の鍵を握るのは、エース細谷真大だろう。前回対戦では劇的な勝ち越しゴールを決め、昨シーズンもレモンガススタジアムでゴールを決めており、ベルマーレとの相性は良い。カウンターの局面になれば細谷のスピードとパワーが生きる。サヴィオからのスルーパスでゴールを奪えるかに注目だ。
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