2024シーズンの柏レイソルは、残念ながら最終的には残留争いに巻き込まれて17位に終わった。各個人のパファーマンスで、評価に大きな差があったと見て取れた。ここではレイソルの全選手の採点をつけてみたい。
選手採点
採点はすべて10点満点である。出場試合数はJ1リーグのみ。
GK
ピックアップ
・松本健太
今シーズンは開幕からスタメン出場を果たし、幾度となくチームを救ってきた。井原監督から信頼を勝ち取ったものの、川崎フロンターレ戦で脳震とうによる負傷離脱を余儀なくされることに。シーズン終盤の悪循環は止められなかった。
DF
ピックアップ
・犬飼智也
浦和レッズから完全移籍で加入したセンターバックは、開幕からDFリーダーとして君臨。ボール保持の場面では攻撃の起点になることも見られる。FC東京戦では約35mのロングシュートを決めてみせた。終盤戦での離脱はチームにとって大きな痛手となった。
・関根大輝
大学4年生ながらプロ契約を果たした右サイドバックは、ちばぎんカップでスタメンに抜擢されると好パフォーマンスでレギュラーに。対人能力の高さとクロスの質、足元の技術と総合力が高く、オリンピック代表、A代表選出と素晴らしいシーズンとなった。先輩の酒井宏樹のように世界へ羽ばたける逸材である。
・立田悠悟
前半戦のFC町田ゼルビア戦で初スタメンに抜擢も期待に応えられず。その後は終盤戦にかけて存在感を発揮し、積極的なインターセプトと気迫のこもったプレーを見せた。それでも終盤戦は失点を防ぐに至らず、ファジアーノ岡山への完全移籍が発表された。
MF
ピックアップ
9ゴール7アシストで文句なしのチームMVP。10番は開幕戦から好調を維持し、ハードワークとテクニカルなプレーで日立台を魅了し続けた。その活躍はJ1ベストイレブンに選出されるに至り、レイソルのキングの去就が注目されている。
・白井永地
10年ぶりに古巣へ帰還したダイナモは、J1初挑戦にも関わらず安定したプレーを披露。移籍した椎橋の穴を感じさせない存在感を発揮し、正確なキックと気の利いた守備で攻守にハードワークした。一時期はスタメンの座を失ったが、来シーズンは更に飛躍することだろう。
・島村拓弥
小柄な左利きドリブラーはレイソルの新たな武器として存在感を発揮。3ゴール3アシストと結果を残した。狭いエリアでもするする抜けていくことから、マンチェスターシティのベルナルド・シウヴァと比較される。中盤戦以降はコンディションを落とし、試合に絡むことができなくなったので、シーズン通しての活躍が期待される。
FW
ピックアップ
・細谷真大
レイソルのエースはわずか6ゴールに終わった。代表活動での過密日程に苦しみ期待を下回ったが、湘南ベルマーレ戦では後半アディショナルタイムに値千金の勝ち越しゴールを決めるなど、重要な場面で決めきる力を見せた。来シーズンは裏抜け以外の、新しい武器を身に着けたいところだ。
・木下康介
京都サンガFCから加入した長身FWは10ゴールの大活躍。序盤戦は途中出場が多いながらも、クロスに合わせる技術が素晴らしく、レイソルの得点源に。徐々にスタメンの機会を増やして、献身的な守備やポストプレーでも貢献。サポーターからの期待は来シーズンも高まるばかりである。
・垣田裕暉
夏に鹿島アントラーズから加入すると、川崎フロンターレ戦で初ゴール。その後は持ち前のハードワークを見せたが、ゴールには至らず少々物足りない結果となった。共闘したリカルド・ロドリゲス監督の元で、新シーズンは輝けるか注目だ。
新たな競争が始まる
木下をはじめ新加入の選手が、早々に一定の結果を残したのは良い点であった。しかし中盤戦からはチームが勝てない状況となり、その流れを打破する控え選手は残念ながら出てこなかった。選手層の厚みが足りなかったということである。
すでに来シーズンに向けて積極的な補強を見せているので、リカルド・ロドリゲス新監督の元で新たな競争が生まれる。今シーズンのスタメンも、全く立場が保証されない状況となるのでどの選手が開幕スタメンとなるのかは、非常に興味深いところだ。
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