1/12に柏レイソルは、関根大輝のフランスのスタッド・ランスへの完全移籍を発表した。2024シーズンから本格的にプロキャリアをスタートさせたばかりの選手であるが、レイソルでの活躍が素晴らしく、パリオリンピック代表やA代表に招集されるまでへと成長し、そして世界へ挑戦することになった。ここでは関根のこれまでの道のりをまとめる。
𝗛𝗶𝗿𝗼𝗸𝗶 𝗦𝗲𝗸𝗶𝗻𝗲 est Rouge & Blanc ! 🔴⚪️
— Stade de Reims (@StadeDeReims) 2025年1月12日
🇯🇵 Le jeune latéral droit est le troisième joueur japonais à porter les couleurs du Stade de Reims ! pic.twitter.com/fTgKD0oBst
静学から拓殖大へ
関根大輝(せきね ひろき)は、2002年8月11日に静岡県静岡市駿河区で生まれた。静岡学園中学校から名門の静岡学園高等学校に進学し、全国高校選手権での優勝を果たした。高校卒業後は拓殖大学へ。大学ではセンターバックからサイドバックにコンバートされると、一気に才能が開花しレイソルのスカウトの目に止まった。
2023年5月に柏レイソルへの2025シーズン加入内定が発表された。2023年5月11日にYBCルヴァンカップで鹿島アントラーズ戦に先発出場し、プロデビューを果たした。その年のU−22アジア大会にも日本代表のメンバーとして招集されると、高いパフォーマンスを見せ大岩監督の信頼を得た。
レイソルで一気に駆け上がる
2024シーズン、関根は柏レイソルへ1年前倒しで正式に加入することを決断した。プレシーズンマッチのちばぎんカップでスタメン出場を果たすと、片山瑛一が務めていた右サイドバックのレギュラーに定着することに成功し、J1リーグ戦31試合に出場した。
代表ではU‐23アジアカップのメンバーに細谷真大とともに選出され、このチームでもスタメンの座を勝ち取り、大会優勝に大きく貢献した。そして夏のパリオリンピックのU−23日本代表にも招集され世界の強豪とも渡り歩いた。10/5には森保監督の目にも止まり、初めてA代表への追加招集が発表された。
A代表では出場する機会を得られなかったものの、大先輩である長友佑都と絡むシーンがあり、今後期待されていることは間違いない。
プレースタイルの特徴
ダイナミックさと器用さを兼ね備えた大型サイドバックだ。まず攻撃参加においてその高さを最大限に活かすことが期待されている。特にセットプレーでは、187cmという身長が大きな武器となり、相手GKの上を越えるヘディングシュートを放つことが可能。
実際、U-23日本代表の試合では、CKからの得点機会を作り出し、チームの攻撃を活性化させた。さらに、静岡学園で培った技術も相まって、彼のプレーは多様性に富んでいる。シザースやクライフターン、足裏を使ったテクニックなどは随所に見られ、相手を翻弄させる。状況に応じては内側のポジションを取り、時には強烈なミドルシュートを放つ。
守備力においても、空中戦の強さは特筆すべきもので、相手の攻撃を封じるための重要な要素となっている。特に、サイドからのクロスやロングボールに対しては、身長とジャンプ力が大きなアドバンテージとなり、相手選手との1対1の局面でも優位に立つ。相手ドリブラーに対しても機敏に対応し、タイミングよく体を入れてマイボールにし、守から攻への繋ぎの局面でも貢献できる。また、スライディングでゴール前のピンチを防ぐシーンも彼の持ち味の一つである。
最速でスタッド・ランスへ
プレミアリーグを夢見た関根は、5大リーグへの挑戦を勝ち取った。まさにシンデレラストーリーと言える関根の成長ぶりは、各方面を驚かせていることだろう。実際、関根へのオファーはレイソル以外にはなかったようで、2年前まではほぼ無名の存在であった。それでも2024シーズンに見せた素晴らしいパフォーマンスが評価されて、スタッド・ランスへの移籍を叶えた。
移籍先のスタッド・ランスは伊東純也と中村敬斗が在籍し、日本人プレイヤーは3人となる。全員がレイソル関係者であることはサポーターとしても嬉しい限りである。伊東とともに右サイドを制圧し、先輩の酒井宏樹のようにフランスでも名を馳せることを大いに楽しみにしたい。
関連記事はこちら
gotohitachidai8.hatenablog.com
▼この記事の筆者について▼