3/16(日)にJ1第6節のサンフレッチェ広島vs柏レイソルの試合が、エディオンピースウイング広島で開催された。試合はサンフレッチェが東の見事なゴールで先制するも、レイソルの細谷がシーズン初得点となる同点弾を決めて、1−1で終了した。この試合を振り返る。
犬飼が初スタメン
レイソルは今シーズンキャプテンの犬飼をスタメンに起用。3CBの中央に入った。また渡井をスタメンに抜擢し、3−4−2−1のフォーメーションで挑む。ベンチには仲間が負傷離脱から復帰し、手塚がシーズン初のメンバー入りとなった。
ホームのサンフレッチェはACL2から中三日で戦う。同じ3−4−2−1のフォーメーションで、最前線にはジャーメイン、2シャドーには加藤と中村。ボランチには18歳の中島を抜擢した。ベンチには井上、菅、新井らが控える。
試合内容
ゴールもVARで取り消し
前半立ち上がりはサンフレッチェのペース。12分に右サイドの中野のクロスにジャーメインがダイレクトシュート。しかしわずかに右に外れる。レイソルはなかなかリズムを掴めないなか、22分に久保がドリブルシュート。これは荒木にブロックされる。26分には流れるようなパスワークから小屋松がシュート。徐々に流れがレイソルに傾くと、37分に小屋松が左サイドを突破。最後は久保が押し込みゴールネットを揺らす。しかしVARの判定によりオフサイド、ゴール取り消しとなってしまう。サンフレッチェは45+3分に加藤がシュートを放つ。前半は0−0で折り返す。
チャンスが増えた後半
49分にレイソルがいきなりチャンスを迎える。抜け出した小泉から最後は垣田がシュート。再びゴールネットを揺らしたが、小泉のハンドがあり取り消しに。すると55分、サンフレッチェにチャンス。中野のロングスローから犬飼がペナルティーエリア内でハンド、主審はPKの判定を下した。しかしVARが介入し、映像を確認後ジャッジは変更となりPKは取り消しに。69分、71分はレイソルにチャンスも、いずれも佐々木がブロックする。そして72分に試合が動く。サンフレッチェ右サイドの越道のクロスに、フリーの東がダイレクトボレー。見事に決まり1−0とする。レイソルは攻めれられる時間が続くが、86分に9番が仕事をする。途中出場の仲間から木下とつなぎ、グラウンダーのクロスに細谷が合わせて同点にした。試合はそのまま終了し、1−1で勝点1を得た。
途中交代3人でゴール
レイソルのゴールシーンは見事なカウンターで仕留めた。中盤で仲間がボールを奪い切り2人を置き去りに。3vs2の状況から左サイドの木下へパス。右サイドの細谷がファーサイドへスプリントをかけると、木下は左足でGKとDFの間にグラウンダークロス。細谷はダイレクトシュートでゴールネットを揺らした。
仲間はアグレッシブな守備を見せ、木下は逆足ながら繊細なクロスを配給し、細谷はスピードを活かしたボジション取りでシーズン待望の初ゴールを決めてみせた。途中出場の3選手の特徴が見事に表現された、素晴らしいカウンターからのゴールであった。
流れが入れ替わる展開
スタッツでは両者の良いところが存分に出ていた。サンフレッチェは高い位置からのカウンターが功を奏し17本のシュートを放った。レイソルはボール支配率58%で試合をコントロールする時間帯を作り出し、全体のシュート数9の中、枠内シュートは8本を数えた。またスプリント回数と走行距離でも上回った。互いに流れを作り、作られる見ごたえのある試合だったといえる。
価値ある引き分け
サンフレッチェは中三日のハードスケジュールとはいえ、レイソルはハイプレスに苦しめられた。VARが活躍し判定が2度も変わった試合は、勝点1に終わった。しかし連敗を回避する意味では大きな意味がある。
この日もリカルド・ロドリゲス監督の交代策が的中し、途中出場の木下がから細谷がゴールを決めた。背番号9は最近ではスタメンから外されているが、シーズン初ゴールを決めることに成功した。
エースがここから本領を発揮するとなると、FW争いはますます過熱する。また仲間が復帰を果たし、この試合でも存在感を見せた。選手層の厚さが見られるのは、新生レイソルが好調である要因なので今後も楽しみである。
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