柏駅周辺では建物の老朽化などに伴い、再開発計画が進行している。7月には62年間に渡って営業されていた柏マルイが閉店となった。ここでは柏駅周辺のまちづくりに関しまとめることにする。
西口を快適に
柏駅西口では、柏駅西口北地区市街地再開発準備組合が中心となり、市民意見を募集しながら計画が推進されている。具体的な計画内容は以下の通りである。
都市計画道路の拡幅整備
・高島屋前の都市計画道路「末広あけぼの線」は、現状の16m幅から25m幅に拡幅整備される。整備後には、再開発側に壁面後退と合わせて6.5mの歩行者空間が確保されるため、レイソルの試合後など、多くの人が駅周辺を歩く際の安全性が向上すると考えられる。
・幅員の狭い道路も8mの都市計画道路として新設整備される。これにより、緊急車両のスムーズな進入が確保されるほか、電線類が地中に埋設されることで、被災時の安全な避難経路が確保される。これは、災害時だけでなく、多くのサポーターが集まる際の安心感にもつながる要素である。
・柏第一小学校前の道路についても、再開発敷地内に4mの歩行者空間が整備され、歩行者と自動車が分離されることで安全な環境が整えられる。
交通広場の再整備

・現在の柏駅西口駅前交通広場は、路線バス、タクシー、企業バス、一般車、および歩行者の動線が錯綜しており、安全性に課題があることが指摘されている。この課題解決のため、再開発事業に合わせて駅前交通広場がロータリー型に再整備され、車両の錯綜が軽減される計画である。
・タクシー乗り場が既存のエレベーター付近に移設されるため、バリアフリー機能が強化される。これにより、ベビーカー利用者や車椅子利用者を含む多様な人が、より容易に利用することが期待される。
・駅と西口本通り、あさひふれあい通りをつなぐ歩行者動線の安全性と利便性向上のため、地上とデッキを結ぶエスカレーターが増設される。また、歩行者と車両の動線が交錯している西口本通りの横断歩道は廃止される計画である。
交流広場の整備

・再開発エリア内には、イベント活動や憩いの場など多目的に利用できる交流広場が確保され、新たな柏駅西口のシンボルとなる空間が整備される。駅周辺に不足しているオープンスペースと緑豊かな環境が創出されるとされている。
・このオープンスペースは、帰宅困難者の一時避難所としても活用され、駅前の防災機能拡充が図られる。これは柏市民の安全確保に寄与する重要な機能である。
柏駅西口北地区に関する公共公益施設と施設計画(案)」
東口は魅力的な駅前に

柏駅東口は、旧そごう柏店の解体が進捗しており、今後大きく変貌を遂げる場所である。この再整備に向けた市民意見を募るため、「まちのみらい」を考えるアンケートが実施され、合計10,477件の回答が寄せられた。これは柏市民の高い関心を示すものである。アンケート結果から明らかになった主な市民の声は以下の通りである。

「公園・広場」への高いニーズ
・駅前に欲しい施設としては、「公園・広場」が最も人気が高かった。市民からは「子どもが遊べる場所」「くつろぎスペース」「緑の憩える空間」を求める声が多数寄せられている。例えば、レイソルの試合前に家族が集まり、子どもたちが自由に遊べる広場の存在は、家族層のサポーターにとって大きな魅力となることが予想される。
・日中から夜間にかけて、子どもから高齢者まで安全に利用できる広場が望まれており、商業施設や公共施設と組み合わせることで、人の目が行き届くよう工夫を求める意見も出ている。
「コト消費」へのシフト
・「物」の購入だけでなく「体験」を重視する「コト消費」の施設が上位にランクインしており、「カフェ」や「映画館」など、人々が交流し楽しめる施設が高い人気を集めている。レイソル試合前の情報交換や交流の場としてカフェが活用されるなど、サポーターにとっても新たな楽しみ方が生まれる可能性がある。
・「柏駅前で一日過ごせるようなコンテンツが充実した商業施設」や「柏ならではの個人店の増加」を求める声も存在している。毎週イベントが開催されるような賑わいは、市民の駅前への来訪を促進すると考えられる。
利便性の改善
・現在の柏駅東口駅前交通広場は、バスやタクシー乗り場の利便性の低さ、ベビーカーや車椅子での移動の困難さなど、機能的な課題が多いと認識されている。
・子ども連れから高齢者まで、幅広い世代に配慮した交通空間の整備が強く望まれている。東口と西口間の移動の不便さの改善や、北口改札の設置による駅前のスムーズな移動を求める声も寄せられている。
駅近公共施設の要望

・現在の図書館や文化会館などの公共施設は、駅からやや離れており、老朽化や規模の小ささが課題として挙げられている。他市に誇れるような大規模で機能的な図書館や、アリーナ・コンサートホールの整備は、柏市の文化的な魅力を高める。
・30代~40代の子育て世代は、特に「子どもと遊び、買い物もできて、毎週楽しいイベントが開かれる場所」や「子どもと一緒に安心して過ごせる空間」を重視している。広々とした公園やプレイスペース、親子でランチできる店舗、授乳室の増設などが求められており、子ども連れの多いレイソルサポーターにとっても、これらの施設の充実は利便性の向上につながると考えられる。
柏市役所HP
柏駅をより豊かに快適に
子どもの楽しそうな声が聞こえる空間、憩いや語らいのためのベンチ配置、木陰の休憩スポット、思い想いの時間を過ごせる芝生広場、多世代が自由に過ごせる空間が計画されている。柏駅東口のダブルデッキの老朽化が課題であったため、新たな空間整備により安全かつ快適な環境が創出されることは歓迎すべき点である。
これらの「未来のすがた」を実現するためには、柏市だけでなく、地権者、鉄道事業者、商店街、そして柏市民やレイソルサポーターを含む、多くの関係者が主体的に協力し合うことが必要である。柏の街を、市民全体の協力によってさらに魅力的な場所に進化させていくことが求められている。
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