7/29〜30に、柏駅周辺で柏まつりが開催された。コロナ禍で中止が続いていたが、2019年以来4年ぶりの開催となった。その柏まつりをレポートしていく。
概要と雰囲気
昭和44年に柏の人が徳島の阿波踊りを呼んだことから始まったとされる、千葉県柏市の伝統行事である。柏駅の発展とともに規模が拡大し、毎年68万人ほどが訪れる。
地元の商店街や企業、スポーツ団体や学校など様々な人が集い、夜には柏踊りと呼ばれる独自の踊りも披露される。
柏市ホームページ 柏まつりとは
今年2023年はコロナで中止となっていたまつりが、4年ぶりに復活した。例年通り東口と西口にそれぞれステージを設けて、様々なイベントで盛り上がる。
駅前の道路は交通規制で歩行者天国となり、金魚すくいやヨーヨー釣り、飲食ブースなど昔ながらの風景があった。なお柏ねぶたについては今回が最後のお披露目となった。
柏レイソル関連
このまつりにレイソルの関係者も参加した。以下に取り組みをまとめる。
ゴミ拾い
地元のサッカークラブが駅周辺のゴミ拾いに参加した。事前の集合では試合当日の決起集会とも思えるような雰囲気で、子どもたちも参加していた。
ラムネの販売
レイソルサポーターの中心人物である、みゃ長がプロデュースしたラムネを販売していた。こちらは主にゴール裏のサポーターが中心となり、レイソルをアピールしていた。
レイくん
レイソルのマスコットキャラクター、レイくんもまつりに参加した。写真撮影以外にもステージに登壇し、リアクションを見せて人々を楽しませていた。
西口ステージ
16:35から西口のステージで、レイソルの古賀、土屋、武藤と、NECグリーンロケッツ東葛、ENEOSサンフラワーズの選手たちがイベントを行った。前半のセッションではレイソルとグリーンロケッツの選手たちが、青森の踊り「ねぶた」を披露する場面があった。しかしその動きがハードすぎたためか、武藤が「チームのトレーニングに取り入れます。」とコメントした。
マイナスに感じたこと
動線が明確でない
韓国の梨泰院で起きた事故は、人々に悲劇をもたらした。これは2022年に人々が一ヶ所に大勢訪れたため動けなくなり、窒息死や将棋倒しが発生した事故である。この事故を受けて世界各国でイベントなど人が密集する際は、動線確保を行うことに注意が施された。
そして柏まつりでそれがきちんとなされていたかどうかだが、人の流れは入り乱れており人々が滞留する所が散見された。人の数が膨大ではないものの、衝突して事件が発生する場合も考えられる。人々が滞留しない動線づくりは必要だと感じた。
キャッシュレスは使えない
この柏まつりの出店で使える決済方法は、殆ど現金のみであった。商工会議所が主催のイベントであることから、このようなことは致し方ないのだろうが、コロナ禍は現金が毛嫌いされていたにも関わらず、何事もなかったかのような復活ぶりは驚いた。
一部商品券での支払いはあるようだが、お店側の負担を減らすためにも決済手段を現金から切り替えていく必要があろう。
東口ロータリーの不活用
筆者が幼かった頃は、東口ロータリーでは出店が沢山出ていた。しかし今回からなのかは不明だが、そのロータリーには一切何も出ておらず閑散としていた。
何か狙いがあっての事だとは思うが、日陰となっている広大なスペースを全く活用していないところは、改善の余地があると感じた。
柏まつりが活気をもたらす
筆者が訪れた30日も老若男女の多くの人で賑わった。浴衣を着て楽しむ人がいれば、レイソルのユニフォームを着て楽しむ人もいた。コロナ禍でリアルな交流が制限されていたが、今年にようやく解除され笑顔が戻ってきた。
このようなリアルイベントは人々の心を豊かにする。オンラインでもイベントは出来るが、表面上だけの情報で雰囲気が伝わりにくい。まつり独特の音色やアトラクションなど、リアルだからこそ楽しめるものは多々ある。
不要不急の外出と言われた3年間。柏まつりは要でも急でもないのかもしれないが、やっと失われた活気や豊かさを取り戻した。これからもこの伝統行事が続くことを願っている。
*写真はすべて筆者が撮影
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