10/8(日)天皇杯準決勝のロアッソ熊本vs柏レイソルの試合が、三協フロンテア柏スタジアム(日立台)で開催された。試合はレイソルが4ゴールを奪い0-4で勝利した。この試合を振り返る。
メンバー
両チームのスタメンはこちら。
サブ
GK 23 佐藤
DF 5 阿部(←21豊田、58分)
DF 6 岡崎
MF 7 田辺(←14竹本、86分)
MF 30 東山(←19島村、86分)
FW 11 粟飯原(←10伊東、58分)
FW 28 土信田
GK 21 佐々木
DF 2 三丸
DF 34 土屋(←16片山、88分)
MF 14 小屋松(←28戸嶋、72分)
MF 41 仙頭(←6椎橋、72分)
FW 9 武藤(←11山田康、81分)
FW 49 ドウグラス(←19細谷、81分)
負傷者が続出しているロアッソ熊本は、3トップに島村、伊東、松岡をスタメン起用。前節スタメン復帰した平川もスタメンに名を連ねた。ベンチには粟飯原らが控える。
柏レイソルはいつものメンバーから、登録関係で出場できない2枚を変更。犬飼に代わり立田、山田雄士に代わり戸嶋がスタメン。ベンチにはドウグラスが久しぶりに入った。
内容
チケットは完売となった一戦。前半2分にロアッソの大西が頭を負傷するアクシデントも、大事には至らずプレーは続行。先にスコアを動かしたのはレイソル。9分、敵陣でプレスををかけて左サイドに流れていた細谷に展開。左足でクロスを上げ逆サイドの戸嶋がヘディングで合わせた。17分にはロアッソが攻撃を見せる。少ないタッチ数でパスをつないでペナルティエリアに進入すると、松岡が左足で狙う。なかなか両者シュートチャンスを作り出せないままアディショナルタイムに入ると、レイソルに追加点が生まれる。45+4分、サヴィオの左CKは、直接熊本ゴールに向かう。こぼれたボールを片山が押し込んで、レイソルが前半のうちにリードを2点とした。
レイソルの勢いは後半も続く。54分、敵陣深い位置でボールを回収し、そのままゴールに迫った流れからサヴィオが左足でシュート。軌道上にいた細谷に当たってゴールに吸い込まれ、3-0。3点を追うロアッソは粟飯原をピッチへ送り込む。その後ボールを握り続け、84分にはその粟飯原がシュート。松岡も決定的なシュートを放ったが、惜しくもゴールポスト左へとそれてしまう。後半アディショナルタイムのラストプレーでは、セットプレーの流れから高嶺が豪快なミドルシュートを突き刺す。試合は0-4でレイソルが勝利をおさめ、決勝進出を決めた。
スタッツ(熊本:柏)
シュート数 5:14
CK 4:4
FK 7:15
イエロー 4:0
レッド 0:0
ボールを支配していたのはロアッソだったが、なかなかシュートチャンスを作ることができず。逆にレイソルは効果的な攻撃を再三繰り出し、14本ものシュートを放ち4ゴールを決めることができた。またCKからもゴールできたことはレイソルに大きな意味を持つ。レフェリーの判定はややロアッソに厳しかった印象で、4枚のすべてのイエローがロアッソの選手に出された。
キーモーメント
前半終了間際の片山のゴールシーン。キッカーのサヴィオが直接狙ったシュートがポストに当たり、こぼれ球を片山が押し込んだ。レイソルはセットプレーからの得点が少なく、なかなかゴールに結びつかないがこの日はいくつかのバリエーションを用意しゴールに迫った。前のシーンであった戸嶋のボレーシュートなどはその練習の成果と思えたし、このゴールも練習していたパターンだろう。また前半の終わりに貴重な追加点を奪ったことで、ゲームは良い形で進み最終的には4ゴールも奪う結果となった。
ついに決勝進出
2023シーズンは非常に苦しいシーズンを過ごしているが、タイトルへの道は続いてついに決勝までたどり着いた。これまでの戦いの集大成となる国立での決勝の相手は、川崎フロンターレである。
フロンターレとは近年相性が悪く勝てていないが、この一発勝負の大一番では何が起こるかわからない。レイソルが底力を見せつけ、2012年以来の天皇杯制覇をつかみ取りたい。そしてACLへの切符を手にし、再びアジアへの道を切り開くことはクラブの価値を高めるためにも重要だ。
2021年1月に行われたルヴァンカップ決勝では、惜しくもFC東京に敗れ準優勝であった。あの時の悔しさを晴らす舞台が、12/9に整った。リーグ戦できちんとJ1残留を決めたうえで、タイトル獲得を果たしたい。
*写真はすべて筆者が撮影
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