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<チーム分析>vsロアッソ熊本 天皇杯準決勝

10/8(日)に天皇杯準決勝のロアッソ熊本vs柏レイソルの試合が、三協フロンテア柏スタジアム(日立台)で開催される。決勝の国立を目指した大一番で立ちはだかる、ロアッソ熊本について分析する。

 

 

 

これまでの戦い

2022シーズンはJ2に旋風を巻き起こし、4位でJ1昇格プレーオフに進出しただけでなく、入れ替え戦では京都サンガF.C.にあと僅かのところまで迫って昇格まであと一歩のところまで駆け上がった。大木監督の独特なサッカーに注目が集まったチームは、2023シーズンでは苦労を強いられる。

 

主力だった河原や高橋、杉山などがJ1クラブへと引き抜かれ、チームは再構築を余儀なくされた。平川の慰留には成功したが、なかなか歯車が噛み合わずに残留争いに巻き込まれてしまう。それでも天皇杯ではジャイアントキリングを次々と起こし、準々決勝ではヴィッセル神戸に激闘の末PK戦で勝利を収めた。リーグ戦でも9月は3連勝を記録し、残留ラインからは離れた16位に位置に浮上している。
 

直近の試合

ベガルタ仙台とのアウェイゲームで0-1の敗戦を喫した。中2日でのアウェイ2試合目は疲労からか動きが鈍くベガルタのペース。そして押していたベガルタ仙台が34分にPKで先制する。後半はロアッソが立ち上がりに連続してCKのチャンスをつかむなど攻めにかかるが、GK林を中心とした仙台の守備を崩せず。終盤の84分にはCKから粟飯原がシュート、87分の平川のチャンスも、林のファインセーブに阻まれた。最後まで攻めたものの試合は無得点で敗れ、連勝は3でストップした。

 

3-3-1-3の独特なシステムを採用し、攻撃ではサイドを起点に組み立てる。片方のサイドに人数をかけショートパスをつなぎ、そこからロングボールで一気に逆サイドへ展開しゴールへと襲い掛かる。特にトップ下の平川を自由にしてしまうとロアッソの攻撃は牙をむく。守備では5-4-1でブロックを作るが、この試合ではサイドから何度も危険なクロスを浴びており失点に繋がってしまった。レイソルとしてもクロスからチャンスをつかみたいところだ。

フォーメーション図

2016年の絆が呼び寄せた大一番

2016年4月に発生した熊本地震。最大震度6強の巨大地震は熊本の地に大きな傷痕を残した。Jリーグも一部試合が中止や延期となり、ロアッソ熊本はその被害に真っ先に対応し支援物資の提供を呼びかけた。元日本代表の巻誠一郎の行動は今でも覚えている。

 

ロアッソの試合は熊本で開催できる状況になかったため、代替の地を模索していたところ、手を挙げたのは柏レイソル。本拠地の日立台を貸与することになったのだ。ロアッソに多くのレイソル関係者が在籍していたこともあり、2016年5月22日に日立台ロアッソ熊本vs水戸ホーリーホックの試合が実現した。真っ赤に染まった日立台には数多くのJリーグサポーターが駆けつけ、ロアッソを応援した。

 

この絆が今回の大一番を生み出したのだろうか。天皇杯準決勝という大一番で両者は顔を合わせる。しかも舞台は黄色に染まる日立台だ。当時を思い出す両チームのサポーターは数多い。

 

そして7年の時を経て行われる真剣勝負は、レイソルにとって久しぶりのタイトル獲得、そして2018シーズン以来のACL出場への切符を賭けた戦いとなる。あの時の特別な感情を胸に、この試合で勝利を収められるか注目だ。

 

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