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サッカー日本代表がペルー相手に見せた攻撃の形

6/20(火)に、キリンチャレンジカップの日本vsペルーがパナソニックスタジアム吹田で開催された。終始ゲームをコントロールし4得点を挙げた日本が、4-1でペルーに勝利を収めた。この試合で見せた攻撃について、深堀していく。

 

難敵相手に4ゴール

日本は4-3-3のシステムを採用した。中盤には遠藤をアンカーに、鎌田と旗手のインサイドハーフ。3トップの中央には古橋が選ばれた。一方のペルーは4-4-2のシステムで臨んだ。

 

前半22分に伊藤洋輝の見事なミドルシュートで先制。37分には流れるパスワークから三笘薫が追加点を挙げた。ペルーは41分にラパドゥーラが抜け出してゴールネットを揺らすが、オフサイドの判定となる。

 

前半を2点のリードで折り返した日本は、後半にもゴールを積み重ねる。63分に三笘のアシストから伊東純也がゴール。75分には相手のミスを突き前田が決めた。83分にペルーのゴンザレスに1点を返されたが、このまま試合は終了。4-1で難敵ペルーを下した。

 

ゴールに結びつけた攻撃の形

まず1点目について。右サイドから中央へ渡ったボールを受けた、左SBの伊藤洋輝のミドルシュートは圧巻であった。この試合の先制点は左SBの伊藤がやや中央にポジションを取ったことで生まれた。この時三笘が大外に張っているため、ペルーのディフェンダーは伊藤へのアプローチに迷いが生じたのだ。

 

そして2点目は見事なパスワークからであった。GK中村航輔から繋ぎ、右サイドの伊東がヒールで菅原へ。菅原から中央でパスを受けた鎌田は、2タッチで左サイドの三笘へ。そして1vs1になればもはや言うことがない三笘が、切れ込んでからシュートを放ちゴールを決めた。

 

この試合を通じて両ウイングは必ずサイドの張り、果敢に1vs1を仕掛けていた。この力で打開ができる今の日本の強みを活かしたやり方である。そしてサイドバックのポジショニングは、3月の試合と比較すると明らかにインサイドに入る機会を減らしている。もちろん1得点目のように機を見て中にポジションを取ることはあったが、常にその位置をとることはなかった。結果的に多くの場面ではサイドで2vs1を作りにかかり、伊東や三笘の選択肢を増やすことで彼らのドリブルを活かしていた。

 

ザック体制のような攻撃的サッカーの再来

2010~14年まで日本代表が指揮していた、ザッケローニ監督のもとでのサッカーは攻撃的なもので、当時も香川や本田といったタレントを要していた。しかし2014年のブラジルワールドカップではグループリーグ敗退だった。

 

今回の第二次森保ジャパンも、似たような雰囲気を感じる。守備重視から攻撃重視にシフトし、個の力を最大限生かすための戦術を採用している。しかしあの時から10年近くたった今、各日本人プレイヤーはヨーロッパで大きく飛躍をし、選手層の厚みも格段に増している。

 

2022年カタールワールドカップで成し遂げられなかった「新しい景色」を見るための過程で、南米の難敵に快勝したことはまた一つ自信になったはず。ここから日本代表に対する期待が、より一層高まるだろう。

 

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