DAZNの新番組「FRONTIER OF SPORTS」にて、バスケットボールのBリーグ琉球ゴールデンキングスとJリーグのビジネス違いについて、触れられていた。ここではこの番組の内容である琉球ゴールデンキングスのビジネスについてまとめる。
琉球ゴールデンキングス
沖縄県沖縄市を本拠地とするプロバスケットボールチーム。2005年より設立され、bjリーグ時代より日本のバスケ界を牽引してきた。直近のBリーグ西区では6連覇を果たしている。2021年には新アリーナとして沖縄アリーナを開業させた。
「沖縄をもっと元気に!」の合言葉のもと、地域に根ざした取り組みを数多く行っており、女性を中心としたファンを虜にしている。また近隣諸国と近い立地であることを生かし、海外諸国との連携も図っている。
琉球ゴールデンキングスホームページ
キングスの取り組み
沖縄アリーナ
本拠地である沖縄アリーナは、観客の見やすさを重視したアメリカNBAのようなアリーナである。収容人数10,000人の巨大な本拠地は、日本のこれまでの体育館とは一線を画す造りになっている。
まずコートの中央には4面のビジョン。観客がどこからでも見れる仕様になっており、様々な情報を提供できる。また座席のシートも複数の種類を設置し、ラグジュアリーな座席を作ることで顧客満足度を満たしている。
ファンは女性が多いこともあり、トイレにも工夫が施されている。入り口にはどの個室が埋まっているかが分かるように電光掲示板がある。また乳幼児や小さな子どものためのスペースを完備し、安心してアリーナで時間を過ごせる。
これらについて槙野智章は、Jリーグでもまだまだこのような設備を持ったスタジアムが少ないことを指摘し、今後増えればとのコメントを残した。
グッズ販売
Jリーグクラブとは少し異なる思考でグッズを販売しているキングス。まずジャンルについては特にこだわりがない。ユニフォームの販売はもちろんのこと、普段から使えるウェアやTシャツ、家電グッズにアクセサリーと多岐に渡る。
意識していることは、日常生活にキングスが溶け込むこと。試合の日だけでなく、近所のコンビニに行く時でもキングスのTシャツを着て欲しい。そんな願いがある。
またチームのカラーにこだわる事は一切ない。キングスのカラーは黒、金色などだがそれだけに縛ることはしていない。そうする事で幅広い商品を生み出すことができ、どの層のファンでも使いやすい物を作り出すことが可能なのだ。
槙野はカラーについては感銘を受け、Jリーグクラブだとカラーを決めなければいけない固定概念があるので、参考になったと話した。
商店街との交流
沖縄市の顔であるキングスは、地元の商店街でも多くのことをもたらしている。コザの商店街を例にすると、まずお店には専用のユニフォームを用意して番号をつける。あの店は8番、この店は20番など通し番号で用意する事で商店街の一体感を生む。
そして試合終了からシャトルバスを用意し、アリーナから商店街へ人を流すこともしている。コザは少しマイナスのイメージがあったが、キングスの取り組みによってイメージ改善が行われている。2022-23シーズンの優勝報告会もコザ商店街で開催された。
筆者の感想
普段はBリーグを見ることがないが、千葉ジェッツの活躍や今年のワールドカップの話題は耳にしており、この動画を見ることにした。
サッカーとバスケという競技の違いはあるが、プロスポーツクラブとして目指すことは同じように思える。ということはサッカークラブがバスケクラブの取り組みを導入しても良いのではないだろうか。
近年は試合以外の取り組みに注目がされる。ファンやサポーターの好みが多様化し、試合だけで満足させられる時代はもう終わりつつある。
柏レイソルはまだ試合以外のコンテンツに乏しい。まず出来ることから、小さなことから新しい取り組みを行って欲しい。そしてその参考先はサッカー界に留まらず、バスケットボールやほかのスポーツも見るべきと感じた。
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