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柏レイソル大卒選手の未来はどこにあるのか

柏レイソルの移籍リリースが相次ぎ、1/5時点では6名の加入と12名の放出を発表した。ここでは大卒プレイヤーにフォーカスしていきたい。

移籍動向(1/5時点)

1/5時点での移籍動向は以下の通り。

IN

DF 犬飼 智也(←浦和レッズ、完全移籍)

DF 野田 裕喜(←モンテディオ山形、完全移籍)

MF 熊坂 光希(←東京国際大学、新卒加入)

MF 鵜木 郁哉(←水戸ホーリーホック、レンタル復帰)

MF 島村 拓弥(←ロアッソ熊本、完全移籍)

FW 木下 康介(←京都サンガFC、完全移籍)

*2名が2025シーズン加入内定、特別指定に登録 

DF 桒田 大誠(←中京大学) 

DF 関根 大輝(←拓殖大学)

 

FW木下を京都サンガF.C.から、MF島村をロアッソ熊本から、DF野田をモンテディオ山形から完全移籍で獲得した。彼らはチームでスタメンで出場を続け、それなりの結果を残してレイソルに加入した。しかしレイソルで絶対的な実力を発揮できるかは分からず、未知数の要素が多い。また即戦力というよりは昨シーズンのメンバーのバックアップとしての役割になることが予想される。

 

OUT

DF ブエノ(→未定、契約満了)

DF 大嶽 拓馬(→未定、契約満了)

DF エメルソン・サントス(→未定、契約満了)

DF 岩下 航(→ロアッソ熊本、レンタル移籍)

MF 三原 雅俊(→未定、契約満了)

MF 椎橋 慧也(→名古屋グランパス、完全移籍)

MF 山田 康太(→ガンバ大阪、完全移籍)

MF   落合 陸(→水戸ホーリーホック、レンタル移籍)

MF 加藤 匠人(→福島ユナイテッドFC、レンタル移籍)

FW ドウグラス(→未定、契約満了)

FW アンジェロッティ(→未定、契約満了)

FW  森 海渡(→横浜FC、完全移籍)

 

放出した選手については契約満了選手が多く発表されたあと、スタメンだった椎橋と山田康太の完全移籍がリリースされた。そして近い将来のエース候補だった森も横浜FCへ完全移籍。苦悩の選択だったことがコメントから読み取れる。また落合、加藤といったユース出身の大卒プレイヤーと岩下は、レンタルで武者修行に出ることになった。

 

大卒=即戦力なのか

レイソルユースから大学を経由してトップチームに所属した選手たちは、これまで何人かいるが、果たして彼らはレイソルの未来なのか。いくつかのケースから考えていきたい。

 

上島拓巳

中央大学を経て2019シーズンにレイソルに加入した。2018シーズンには特別指定で登録され、即戦力のCBとして期待された。しかし2019シーズンは鎌田、染谷の牙城を崩すことは難しく、J2リーグ戦10試合のみの出場となった。

 

2020シーズンにはアビスパ福岡へレンタル移籍すると、スタメンを勝ち取りキャプテンマークを巻くこともあった。しっかりと力を付けて2021シーズンにレイソル復帰。高さとロングフィードを武器に2シーズンでJ1リーグ戦46試合に出場を果たした。そして2023シーズンに横浜F・マリノスへ完全移籍した。

 

松本健太

2020シーズンに東洋大学を経てレイソルに加入。7月に育成型期限付き移籍大宮アルディージャへ移るが出場機会はなかった。

 

2021シーズンにレイソルに復帰したがこの年も出場機会を得られず。2022シーズンにプロデビューを飾ると、2023シーズンは転機が訪れる。チームが不調の中、J1の鹿島アントラーズ戦でスタメンに抜擢されると無失点勝利に貢献。そこからスタメンの座を確保して、J1リーグ戦28試合に出場。天皇杯の決勝でも素晴らしいプレーを見せた。

 

森海渡

筑波大学でゴールを量産し、期待十分で2022シーズンに加入。大学4年でありながらプロ入りを決意し臨んだシーズンは、15試合に出場し4ゴールと上々であった。しかしネルシーニョ監督が求める強度の高いディフェンスを体現出来ず、2023シーズンはJ2の徳島ヴォルティスへレンタル。

 

するとヴォルティスでは柿谷との2トップでスタメンを勝ち取り、J2リーグ戦13ゴールの活躍を見せた。純正ストライカーはその存在価値を示してレイソルに復帰すると思われたが、先日に横浜FCへの完全移籍が発表された。

 

他チームへの流出も懸念

レイソルでは上島に始まり大学経由でトップチームに加入した選手たちが、近年ではそのシーズンの即戦力とまではなっていないことが分かる。レンタルを経てレイソルに定着するとなると、卒業してから3年目でようやくレギュラーになる可能性がある。しかし今回の森のように、活躍してもレイソルではなく別のチームへ完全移籍してしまうケースも今後は考えられる。レイソルの未来が早々にいなくなってしまうのは、あまりにも悲惨である。

 

そして落合、加藤も2024シーズンはレンタル移籍を決断。ユース出身ではないが熊澤も同じことが考えられる。松本のようにスタメンを勝ち取るケースは、現段階ではまれである。大学時代はトップクラスのプレイヤーが、なかなか陽の目を浴びないのはレイソル自体にも何か問題があるのか。

打開策としての「青田買い」

2023シーズンは2名の大学生の加入内定を発表した。関根大輝と桒田大誠は大学3年生ながら2025シーズンのレイソル加入が内定、特別指定選手に登録された。関根についてはルヴァンカップでデビューを飾っている。

 

このことはプロで活躍するための準備期間を1年延ばすとともに、早めにレイソルに慣れさせる狙いがあるだろう。またユース出身者に限らず、ポテンシャルがあると判断すれば獲得に乗り出す姿勢を見せている。

レイソルに留まるのか否か

もちろんレイソルで長年スタメンとして活躍して欲しいが、それが簡単ではないのがこのサッカー界である。選手寿命が昔と比べ延びたとはいえ1年は非常に貴重だ。レイソルで出場機会を得られないのであれば、やはりカテゴリーを落としてでも移籍する必要がある。

 

ここから大卒プレイヤーたちが、レイソルのユニフォームを着て活躍し続ける時期が来ることを願っている。

 

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