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Jリーグの秋春制移行はやむ無しなのかを考えてみる

10/13(金)に、Jリーグ公式YouTubeが現在議論を行っているシーズン移行についての動画を公開した。通称「秋春制」と呼ばれる新しいシーズンのかたちは、2023年になって様々な議論が行われるようになり、話題となっている。そこでここでは改めて秋春制に話題について深堀していきたい。

 

YouTubeの内容

youtu.be

公開されたYouTubeの内容は、現在Jリーグがどのように議論を進めているのかについて 話しあわれているものとなっている。フットボール本部の樋口氏はこの秋春制移行の中核メンバーであり、内容を分かりやすく語っている。

 

動画の要点をピックアップすると以下のとおりである。

・シーズン(秋春制)移行はACLのシーズン移行をはじめとする外部的な要因が大きい。

・ヨーロッパとカレンダーを合わせることで移籍市場などでメリットが発生する。

・雪国のクラブに対してはJリーグが支援金を出す方向性である。

・現在は賛否を出す段階ではないが、近々そのフェーズに入る。

秋春制移行はJリーグが発展するために重要な一つの手段であると認識している。

 

中村憲剛が司会となり、片野坂監督、成岡翔内田篤人がそれぞれの経験をもとにコメントしていく流れで動画は進んでいく。この秋春制移行について今までJリーグが出してきた資料は、テキストベースばかりだったので理解するのが難しかった。そのためこの動画を見ることで、Jリーグの考えがより理解できると思う。

 

デメリット部分についての解決策は

現在の春秋制から移行することで、様々なデメリットが考えられる。今回の動画で言及されていた、デメリットに対する解決策を一部記載する。

 

・降雪地域のクラブ対策

冬場に雪が積もる地域をホームタウンにしているクラブは、この移行は簡単に受け入れられるものではない。試合や練習ができなくなり、交通網がマヒすることは容易に想像できる。そのためJリーグは現在73億円の純資産があることから、対象のクラブに支援金を出す方向で検討している。また雪が降る12月から3月はなるべくアウェイで試合を組むように検討をしている。

 

ステークホルダーとのずれの対策

日本は春の4月を年度頭にしているところが多い。主に行政や公共機関、学校や企業などだ。そのため移行した際はJリーグと「ずれ」が生じることになる。例えば高卒や大卒の選手の加入するタイミングは3つほど考えられる。①卒業後の8月に入団②卒業前の8月に入団③現行通り1月に入団 

 

このままシーズン移行が行われるのか

この動画を見る限り、いつかは秋春制に移行しなければならないことが伝わってきており、Jリーグおよび日本サッカー界のステップアップのためにはやむ無しと捉えられる。実際に選手会代表の吉田麻也は日本の夏でのサッカーについて「命の危険がある。」と発言をしており、現場サイドはこの移行に賛成派が多いと思われる。

 

しかし雪国クラブの選手やサポーターおよび関係者からは反対の声が上がっていることも事実であり、この移行については一筋縄でいくはずがない。より具体的な解決策が提示されない限り、当事者たちの理解は得られることはできないと筆者は考えている。今年に限らずずっとこの議論はされてきているはずだが、現段階ではまだまだ時間を要するように思える。

 

Jリーグのトップである野々村チェアマンは北海道コンサドーレ札幌の出身で、雪国への理解も重々あるはずだ。どのような解決策を示すかは期待したいところである。一部報道では10月中にも賛否の意向を表明するとされている。今後どのような決断がなされるかは、ファン・サポーターにとっても非常に注目である。

 

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